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不燃デジタルプリント壁紙で本社エントランスを全面リニューアル

不燃デジタルプリント壁紙でリニューアルしたサインアーテック本社エントランスの吹き抜け壁面と梁

「色を操り、形にする力」を体感する10年以上ぶりの刷新

今回の記事では、工場内設備のアップデートのタイミングに合わせて、サインアーテック本社工場の正面玄関を不燃デジタルプリント壁紙で全面リニューアルした事例をご紹介します。

デザインコンセプトの考え方から、Canon Colorado 1650による印刷、不燃壁紙メディアの質感、高さ7m超の吹き抜け壁面への施工まで、一連の工程を写真とともにまとめました。

前回のデザイン壁紙の施工から10年以上が経過し、その間、インクジェット印刷による壁紙制作の環境も大幅に向上しました。

いつも皆さまにご好評いただいているデジタルプリント壁紙は、今や当社でも多くの注文実績を誇るインテリア商品となっています。

実は今回のリニューアルは、単に「古くなったから綺麗にしよう」というだけの理由で実施したわけではありません。

昨年のリリースでもお伝えしたように、サインアーテックは経営体制を刷新しました。全社員が新たなマインドセットで未来へと臨むための、大切な節目を迎えています。長年皆さまをお迎えしてきた会社の顔を、いま新しくする意味がそこにありました。

不燃デジタルプリント壁紙で表現したデザインコンセプト

新しくなったエントランスに一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、鮮やかでダイナミックなグラフィックデザインです。

壁面中央にかかっているファブリックフレーム®には、今回の新しい会社のコンセプトがデザインされています。

The Power to Control Color and Create Shapes.
――色を操り、形にする

これは、私たちサインアーテックのフィロソフィーに深く通じるテーマです。

ご要望の色彩表現に挑み、巧みな加工技術で空間演出をサポートする。そんな強みをグラフィックとして視覚化したのが、今回のエントランスデザインです。

  • 「色を操る」とは、思い描いた色を、意図のままに忠実に再現する色彩管理力。
  • 「形にする」とは、現場での完成を見据え、確かな精度でかたちにする加工力。

どちらの力も欠かせない、当社が考える“ものづくり”にとっての大切な両輪です。

このデザインを構成する一つ一つのモチーフには、それぞれ会社として達成するべき目標や意味をしっかりと持たせています。

壁紙デザインの各モチーフに込めた意味

マーブル・ドット・スマイルマークなど多様なモチーフで構成したエントランス壁紙のデザイン最終案

コンセプトが固まった最終デザイン案

  • 大胆な構成:「創造性」「発想力」「スケール感」を表現しています。
  • 規則正しい格子:「精度」「技術力」「繊細さ」の象徴です。
  • 多様な色と柄:変化するニーズに応える「表現の幅」と「高い対応力」を意味しています。
    • マーブル:柔軟な思考と、他にはない「独自性(オリジナル)」の象徴です。
    • ドット(水玉模様):お客さまや地域社会に愛される「親しみやすさ」と「遊び心」を表しています。
    • スマイルマーク:働く私たちが忘れてはならない「楽しさ」と「多様性」の表現です。
    • 余白(色ベタ):これら多様な要素をスッキリと整理し、コントラストを引き立てる役割を持っています。

ご来社いただいた皆さまに、まずは会社の顔でもある正面玄関を空間ごと体感していただけるよう、このような意味を随所に散りばめています。

なお、これらのモチーフやレイアウトは、コンセプトの立案から出力データの作成まで、すべて当社のデザイナーが手がけたオリジナルです。通常はお客さまの思いを形にするのが私たちの仕事ですが、今回は自分たちの手で、自分たちを表現しました。

不燃壁紙×Canon Colorado 1650を選定した理由

Canon Colorado 1650で不燃壁紙を印刷している様子とUV LEDが光るプリントヘッド

UVgelテクノロジーのインク技術を実現するCanon Colorado 1650のヘッド

このデザインを、最高の品質でカタチにしたい!

細かな線や色の境界までくっきり再現するため、今回の壁紙は、当社の不燃壁紙印刷の主力機のひとつである「Canon Colorado 1650」で印刷しました。

にじまない、刷り分けられる、すぐ乾く

  • UVgel※1テクノロジーによるインクの滲みにくさ
    独自のインク技術のおかげで、インクがメディアに着弾した瞬間にピタッとゲルのように固まります。そのため、色が隣り合う境界線でも滲みが発生しづらく、緻密なデザインや細い線、グリッドの1本1本までシャープに再現可能です。
  • FLXfinish※2による「グロス」と「マット」の美しい刷り分け
    インクを替えることなく、印刷の表面仕上げをツヤのある「グロス(艶あり)」か、落ち着いた「マット(艶なし)」かに変更できます。
  • 速乾&低臭気の安心感
    印刷後にインクをUV LEDライトで硬化させるため、乾燥を待つことなくすぐに次の作業(カットや糊付け)に移れます。また、インク自体が厳しい環境認証であるGREENGUARD Gold※3を取得した、低臭気性にも配慮されたタイプ。会社の顔である玄関のように、人が行き交う場所にも安心して使用できます。
スタッコ調のエンボスに印刷された絵柄の拡大写真。UVgelインクによる美しい輪郭

施工後の壁面を拡大した様子。UVgelインクのクッキリとした輪郭

そして、ベースとなる壁紙メディアには、不燃壁紙(スタッコ)を採用しました。
このメディアは、風合いの豊かなしっくい調のエンボス加工が施されており、独特の立体感と高級感を生み出してくれます。

もちろん、見た目だけでなく、インテリアとして非常に重要な不燃認定※4や、ホルムアルデヒド発散等級の最高ランクであるF☆☆☆☆(エフ・フォースター)※4といった、内装用途に求められる安全基準・認定に対応した、内装仕上げに最適なメディアです。

サインアーテックの印刷技術に加え、最適なプリンターとベースメディア。お客さまへ安心して商品をお届けできる組み合わせとなっております。

高さ7m超の吹き抜け壁面へのデジタルプリント壁紙施工工程

2階まで吹き抜けのエントランスに壁紙施工用の高所作業足場を組んだ状態

2階まで吹き抜けの玄関は、施工のために全面に足場が必要

今回の貼り替え場所は、エントランス内の壁面3面と、ほぼ中央を貫くはり、そしてファブリックフレーム®の設置面です。

作業を開始するにあたり、まずエントランス全体に巨大な高所作業用の足場を組み上げました。今回の現場で一番高い場所は、なんと7メートル以上もあるからです!

ここで、実際に施工を担当した職人さんから聞いた、現場ならではのお話をいくつかご紹介します。

データの作り方のヒントは、職人さんとの雑談にあり

職人さんの発言は、実際の会話をもとに読みやすい形に整えています。

「一番高いところで7m20cm以上あったので、壁紙を上下の2分割にしてあった方が貼りやすかったかなあ(笑)。でも、1枚の長尺でも絵柄を合わせることはなんとか可能ですよ。上下で絵柄の分割部分を確認しながら位置決めしていかないといけないので、最低2人は必要ですけど。」
「複雑なデザインは、(絵柄あわせ)作業がしやすいように、予め『(細い罫線が分割位置に極力かからないような)幅90cm想定』でデザインデータが作られていると助かりますね。」
「このようなデジタルプリント壁紙は、以前に比べると大分増えてきたとはいえ、まだまだ(絵柄のない、または絵柄合わせの不要な)通常の壁紙の依頼の方が圧倒的に多いです。」

絵柄合わせの作業があまりない通常のクロスと、絵柄合わせが必要なデジタルプリント壁紙では、デジタルプリント壁紙の方が施工に時間を要するとのことでした。絵柄合わせの緻密さを考えれば、納得のお話です。

糊付け機で裏面に糊を塗布したデジタルプリント壁紙を蛇腹に折りたたむ職人

糊付け後、蛇腹の状態のまま貼る位置まで移動しつつ、糊をなじませる

実際の作業は、まず専用の糊付け機で、壁紙の裏面に均一に糊を塗布していく作業から始まります。

糊の塗布後は、ある程度適切な時間をおいて、糊を壁紙の裏紙にしっかりなじませることで伸びを落ち着かせ寸法を安定させるとともに、フクレ、シワを抑え、密着性と施工性を高めることが可能です。

さらに蛇腹にたたんで糊面を合わせて置いておくことで糊面の乾燥を防ぎ、長尺のクロスを柔らかく扱いやすい状態にします。

撫でバケや地ベラを使ってデジタルプリント壁紙を貼り、絵柄を合わせながら圧着する施工作業

貼り始めの位置を決める際に少しでも最初の1枚が傾いてしまうと、貼り進めるうちにズレが大きくなり、全体の命である絵柄合わせに影響が出てしまいます。

梁の付け根周辺はぐるりと囲むように壁紙を切り欠く必要があり、絵柄を合わせながらの慎重な作業です。

足場越しに見た施工途中のエントランス壁面。スマイルマークやライン柄の不燃壁紙

施工時の環境がもたらす影響

今回使用したデジタルプリント壁紙(塩ビ基材)は、裏面に水分(糊)を含むと、一時的にほんの少しだけサイズが「伸びる」という特性を持っています。

そして、壁に貼られてから時間が経ち、水分が抜けてしっかり乾燥していくと、今度は「縮む」のです。

今回のリニューアルでも、施工した直後と、丸1日(24時間)が経過した後の状態を比較してみましょう。

施工直後にフクレが見える壁紙表面(左)と、24時間後に乾燥して平滑になった表面(右)の比較

施工直後の表面のフクレ(左)と、翌日、乾燥後の表面(右)

貼った直後は、糊の水分を含んでわずかに膨らみ、若干波打つように見えていた壁紙ですが、翌日になると水分が抜け、シワひとつなく壁面に吸い付くようにきれいに引き締まっていました。

なお、この伸び縮みの度合いや乾燥時間は、気温や湿度、季節によっても変化します。

「乾くとどれくらい縮むのか?」を予測し、あらかじめデータ作成の段階で「ジョイント(壁紙と壁紙の継ぎ目)の重なり」や裁ち落としの余裕を計算しておくことが重要です。

完成したエントランス

完成したエントランス全景。コンセプトを掲げたファブリックフレームと多彩な柄の不燃壁紙

生まれ変わった本社工場の正面玄関、いかがでしたでしょうか?

今回のリニューアルは、単なる模様替えではありません。「色彩表現」「加工技術」「空間演出」のエッセンスをまとめた、不燃デジタルプリント壁紙の等身大の施工サンプルでもあります。

不燃デジタルプリント壁紙は、オフィス、商業施設、ショールーム、展示会場など、安全性と意匠性の両方が求められる空間づくりに活用できます。

埼玉県飯能市の本社工場へお越しの際は、ぜひこの新しいエントランスを遠くから、そして近くから、じっくりと体感してみてください!

【脚注】

  1. UVgel
    キヤノンが開発した独自のインク技術。プリンターヘッドの中では熱で液体になっているが、壁紙に着弾した瞬間に冷やされて瞬時にゲル(ゼリー状)へと変化し、ドットのにじみを抑制。↩ 本文へ戻る
  2. FLXfinish(フレックス・フィニッシュ)
    インクを乾燥・硬化させるLEDライトの照射タイミングを細かく制御することで、1種類のインクから「光沢(グロス)」と「艶消し(マット)」の異なる質感を表現する技術。↩ 本文へ戻る
  3. GREENGUARD Gold
    米UL Solutionsによる室内空気質の安全基準。学校や医療施設など、子どもや敏感な方が利用する空間向けに、ホルムアルデヒドやVOC放散量を一般基準より厳しく制限、LEEDやWELL認証の取得に貢献。↩ 本文へ戻る
  4. 不燃認定 / F☆☆☆☆(エフ・フォースター)
    不燃認定は国土交通大臣が定めた火災に強い建材の証明。F☆☆☆☆はホルムアルデヒドの発散量が最も少ない最高ランクの安全等級を指し、どちらも室内の内装材を選定するうえで重要な認定・等級。↩ 本文へ戻る

今回ご紹介した製品・サービスの詳細はこちらから!

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という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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