横断幕はスポーツ大会やデパートなど、身近な場所で使われている販促物です。
インターネットでも気軽に注文できるようになってきましたが、横断幕の制作にはぜひ知っておきたいポイントがあるのでご紹介します。
「横断幕には何の生地が使われているの?」
「外で使うので丈夫な横断幕にしたい」
「横断幕のサイズって決まりはある?」
横断幕を初めて制作するときには、このような疑問が出てくることがあります。
制作手順から生地えらび、注意点などをわかりやすく解説していきますので、参考にしてみてください。
横断幕とは
横断幕とはスポーツ大会やデパートなどで使われる横長の幕のことで、横幕やバナーと呼ばれることもあります。
主な利用目的は、催事やイベントでの広告や告知、スポーツ競技の応援幕として利用されています。
よく間違われるものに懸垂幕(垂れ幕)がありますが、その違いは横向きか縦向きかの違いのみで、使用する素材や目的に大きな差はありません。
懸垂幕について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
横向きは横断幕
たて向きは懸垂幕、垂れ幕
【1】横断幕の制作手順
まず、横断幕がどのようにして制作されるのか全体の流れを把握しておきましょう。
【工程1】 横断幕のサイズを決める
横断幕には決まったサイズはありません。
設置場所、使用目的を考慮して決めましょう。
【工程2】 データを作成する
使用ソフトはAdobe illustratorが主流となりますがWordやExcelでも可能な場合があります。印刷会社によって異なるので事前に確認しておくと安心です。
【工程3】 生地をえらぶ
設置場所、使用期間によって最適な生地をえらびます。
【工程4】 印刷、加工
インクジェット印刷もしくは、シルク印刷をした後、横断幕の設置や強度を高める加工を施します。
以上で横断幕の完成となります。
それでは、それぞれ詳しくみていきましょう。
【2】横断幕のデータ制作
横断幕のデータ制作には、主にAdobe illustratorが使用されています。
WordやExcelでも可能な場合がありますが、印刷会社によって対応の不可があるため事前に確認しておくと安心です。
また、横断幕には決まったサイズはありません。
設置場所や目的に応じた、自由なサイズで制作することができます。
データのサイズは、原寸もしくは1/10など、わかりやすい縮尺でつくるようにしましょう。
また文字を使用した場合は、入稿時に必ずアウトラインをとるようにします。
アウトラインがとられていない場合、印刷時に文字化けをおこして、イメージとは異なるデザインになってしまうことがあるので注意が必要です。
◎ターポリン
横断幕で使用される代表的な生地です。
ビニール素材で、発色がよく丈夫なため屋外でも使用可能です。
ターポリンには風通しの良いメッシュタイプもあります。
ターポリンについて更に詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
◎トロマット
ターポリンよりも軽量なクロス生地です。
カールすることがなく、カットしてもほつれることがありません。
主に屋内で使用するときに用いられています。
◎ポンジ
主にのぼりで使用される生地となります。
裏面までインクが浸透するため、裏からみてもデザインがハッキリ見えます。
主に屋内で使用するときに用いられています。
横断幕の生地についてもっと知りたいかたは、こちらのページがおすすめです。
横断幕の印刷には「インクジェット印刷」と「シルク印刷」の2種類があります。
インクジェット印刷とは、デジタルデータを入稿することで制作できる、オンデマンド印刷の一種です。
1枚からでも気軽に制作できるため、多方面で使用されている印刷方法です。
インクジェット印刷はフルカラー対応のため、写真やグラデーションも表現できるほか、機械によっては数メートルの巨大な横断幕の印刷も可能となります。
インクジェットの印刷について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>これだけは知っておきたい!インクジェット印刷の基礎について教えます!
続いてシルク印刷になります。
シルク印刷は、版画の手法でメッシュ状の穴のあいた製版にインクを擦り付けて、印刷する生地の表面に転写させる印刷方法です。
製版はデザインごとに必要となり価格も高価なため、1種類のデザインを量産する場合に向いている印刷方法となります。
なお、写真やグラデーションも版を分解して可能ですが、網点で表現されるためインクジェットと比較すると仕上がりは劣ります。
インクジェット印刷とシルク印刷のどちらが適しているかは、印刷する枚数を基準とするのがオススメです。
枚数が少なければインクジェット印刷、多ければシルク印刷となりますが、多くの横断幕はインクジェット印刷が活用されています。
初めのうちは、念のため見積もりを回収すると安心です。
インクジェット印刷
シルク印刷
続いて横断幕の加工方法です。
一般的な加工は「ハトメ加工」です。
屋外などで強度を上げたい場合は横断幕の4辺に「補強ロープ」を縫い込むこともあります。
また、強風対策として横断幕にスリットを入れる「風穴」加工もあります。
ハトメ加工
横断幕を取り付ける際に紐を通す穴として、ハトメを打ち付けます。
ハトメの大きさはさまざまなので、希望するサイズがあれば伝えましょう。
補強ロープ
強風で煽られた際に、横断幕が引きちぎれるのを防ぐために、4辺にロープを縫い込みます。屋外で使用する際に用いられる場合が多い加工となります。
風穴
風に煽られるのを防ぐため、横断幕にスリットを入れて風通しを良くします。
【5】横断幕の制作の注意点
横断幕の制作でもっとも注意が必要なのは、生地えらびと加工です。
屋外で強度が求められる場合には、クロス生地のトロマットやポンジでは破損してしまう可能性が高いため、ビニール素材のターポリンがオススメです。
また強度を上げるための補強ロープや、強風が予想される場合には風穴を忘れずに加工するようにしましょう。
まとめ
- 横断幕とはスポーツ大会やデパートなどで使われる横長の幕のこと。
- 横断幕のデータ制作には、主にAdobe illustratorが使用されている。
- 使用する生地には「ターポリン」「トロマット」「ポンジ」などがあり、使用場所によって使い分ける。
- 横断幕の印刷方法はインクジェット印刷が主流となっている。
- 設置方法や場所によって「ハトメ加工」「ロープ補強」「風穴」などの加工を施すと良い。
いかがでしたでしょうか。
全体の流れを把握したうえで、生地えらびや加工を選択していくことで、横断幕をスムーズに制作することができます。
当社では無料生地サンプルもご用意しておりますので、横断幕の制作についてお悩み・ご相談などあればお気軽にお問い合わせください。
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