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トロマット生地とは?特徴やおすすめの使い方を教えます!

トロマット 生地

トロマット生地は、販促物の印刷に使われる生地です。

主に横断幕や懸垂幕、タペストリーに使われていて、よく比較される生地にはターポリンやポンジ、トロピカルがあります。

 

トロマットは人気のある生地ですが、使い方を間違えると早期に破損することもあります。

破損すれば再制作のコストがかかるだけでなく、落下して事故を起こしたりトラブルの原因になることもあるでしょう。

一方で、トロマットは正しく使えばキレイな販促物を作ることができて、施工もしやすい生地です。

本記事ではトロマット生地の特徴や他の生地との違い、お手入れ方法や注意点をご紹介します。

トロマットを初めて使う方、使用したことはあるけど失敗してしまった方も、ぜひ参考にしてみてください。

トロマット生地とは?

トロマット生地とは販促物の印刷に使われる生地のことで、素材はポリエステル100%の平織りです。

表面は光沢がなくマット調で、発色が良いため繊細な表現もできます。

トロマット生地はカールしにくいので、設置のときに重りを付けたりテンションをかける必要がありません

基本的に上部を固定すればキレイな状態がキープできるので、施工性の高い生地といえるでしょう。

このように、発色の良さや施工性の高さから人気のあるトロマットですが、実は2種類あることはあまり知られていません。

トロマットに2種類ある理由と、それぞれのトロマットの違いについても詳しくみていきましょう。

トロマットのインクジェット印刷用、昇華転写用の違い

トロマットには2種類のタイプがあることはご存知でしょうか。

2種類のトロマットは、質感や性能が大きく異なります。

しかし、呼び方はどちらも「トロマット」なので、知らない場合はトラブルになることもあります。

どのような違いがあるのか詳しくみていきましょう。

印刷方法

1つ目は印刷方法です。

トロマットには2種類の印刷方法があり、それぞれ使用する生地が異なります

1つはインクジェット印刷用で、もう1つは昇華転写用です。

インクジェット印刷とは、微細な粒状のインクを印刷したい生地に直接吹き付ける印刷方法のことです。

一方で昇華転写は転写紙にデザインを印刷し、熱でインクを生地に浸透させる印刷方法になります。

トロマットは、異なる印刷方法に対応できるように2種類に分けて作られているのです。

質感

2つ目は質感です。

先述したように、トロマットは印刷方法によって使用する生地を変えますが、

それぞれの質感は全く異なります。

インクジェット印刷用は昇華転写用と比べると厚みがあり、硬くコシがあります

これは、先述したインクジェット印刷と昇華転写の印刷方法の違いによるものです。

インクジェット印刷は生地に直接インクをのせるため、生地の表面に特殊なコーティングが必要となります。

このコーティングによって、生地に厚みが出て硬くコシのある質感となるわけです。

一方で昇華転写は、転写紙に印刷をして、その転写紙を生地と重ねて加熱することで、転写紙のインクが昇華して生地に染み込む印刷方法になります。

インクジェット印刷のように生地にコーティングする必要がないので、昇華転写用のトロマットは生地の柔らかさが保たれています。

使用場所

3つ目は使用場所です。

インクジェット印刷用は折りジワや汚れが付きやすいので屋外での使用は不向きです

折りジワが付きやすいと、風で煽られたときにシワシワになる恐れがありますし、汚れはターポリンのように拭き取ることはできません。

一方で昇華転写用は折りジワが付きにくく、汚れたときは洗濯することもできるので屋外でも使用できます。

ただし、ターポリンのような耐久性はなく、インクは紫外線に弱い分散染料を使用するので、1か月~半年程度で色褪せてしまいます。

屋外といっても短期使用にとどめておくようしましょう。

カット方法

4つ目はカット方法です。

インクジェット印刷用のトロマットはカットしてもほつれが出ないので、カッターやハサミでカットすることができます。

一方で昇華転写用のトロマットはほつれが出るため、原則的に熱圧着のヒートカットを施します。

ヒートカットでも屋外で風などで煽られているうちにほつれが出ることがあるので、三巻縫製(生地を折り返して縫製すること)も検討しましょう。

最大生地幅

5つ目は最大生地幅です。

当社の場合、最大生地幅はインクジェット印刷用トロマットが5mなのに対して、昇華転写用トロマットは2.5mなので、2倍もの差があります。(※)

昇華転写用で2.5m以上の販促物を製作するときは、繋ぎになるので気を付けましょう。

(※印刷会社によって最大印刷幅は異なります)

生地のカール

最後は生地のカールです。

トロマット生地はインクジェット印刷用、昇華転写用のいずれもカールしにくいといえます

カールとは、印刷した生地を垂らした状態にしていると、生地のサイドが内側に向いてくる現象です。

懸垂幕やタペストリーなど垂らして設置する販促物では、このカールしない性能が重宝されています。

ただし、インクジェット印刷用では黒ベタなどインクの塗布量が多くなると、カールする場合もあるので注意しましょう。

インクジェット印刷用と昇華転写用の比較表

  インクジェット印刷用 昇華転写用
質感 硬くコシがある 柔らかい
使用場所 屋内 屋内・屋外
カット時のほつれ ない ある
最大生地幅 5m 2.5m
生地のカール カールしにくい カールしにくい

同じ呼び方でも、ここまで違いがあると混乱しますよね。

質感、性能とも全く異なるので、間違えないように気を付けましょう。

つぎにトロマットと比較される生地をご紹介します。

トロマットと比較される生地(ターポリン、ポンジ、トロピカル)

トロマットよく比較される生地はターポリン、ポンジ、トロピカルになります。

トロマットと比較しながら、それぞれの生地の特徴をみていきましょう。

ターポリン

まずはターポリンです。

ターポリンはインクジェット印刷用の生地で、PVCというビニール系の素材で作られています。

耐水性・耐候性が高く、布素材のトロマットでは不向きな屋外でも問題なく使うことができます。

ターポリンは生地自体に多少の伸縮性があるので、風の強い場所ではロープなどでテンションをかけて設置するのが一般的です。

トロマットの表面はマット調ですが、ターポリンの表面はつや感があるので発色が良く、色鮮やかに印刷できます。

トロマットのような布生地と比べると重いというデメリットがありますが、丈夫で発色が良い上に、価格も安いのでインクジェット印刷では欠かせない生地のひとつといえるでしょう。

  • ターポリン

    ターポリン

  • トロマット

    トロマット(インクジェット印刷用)

ポンジ

2つ目はポンジです。

ポンジは昇華転写用の生地で、テトロンポンジとも呼ばれていて、のぼりによく使われています。

素材はトロマットと同じで、ポリエステル100%の平織りの生地です。

トロマットの厚みが0.28mmなのに対して、ポンジは0.14mmと約半分の厚みになります。

とても薄いポンジは、インクが裏面まで浸透するので両面で使うことも可能です。

薄くて軽いので風になびきやすく、雨で濡れても乾きやすいので屋外でも使いやすい生地といえるでしょう。(強度は弱いので長期使用には気を付けましょう!)

トロピカル

最後はトロピカルです。

トロピカルも昇華転写用で、ポリエステル100%の平織りの生地です。

トロピカルは発色が良いので写真や文字がキレイに印刷できます。

の厚みは0.20mmとなるので、ポンジとトロマットの中間の厚みですね。

トロピカルは、のぼりを長期で使いたいときや、屋外使用の多い国旗などに使われます。

薄手の生地ですが、ポンジのように両面で使うことはできません。

  • トロマット 生地

    トロマット(昇華転写用)

  • ポンジ

    ポンジ

  • トロピカル

    トロピカル

生地の比較表(インクジェット印刷用)

  トロマット ターポリン
素材 ポリエステル PVC
使用場所 屋内 屋外
水拭き できない できる
表面 マット 光沢
特徴

カールしにくい

カットしてもほつれが出ない

耐水性・耐候性が高い

生地の比較表(昇華転写用)

  トロマット ポンジ トロピカル
デニール 330d×330d 84d×84d 167d×167d
打ち込み本数 54×50 88×80 77×63
特徴 厚みがありシワがつきにくい 非常に薄く、両面で使える やや厚みがあり、発色が良い

デニール・・・化繊等の糸の太さを表す単位で9000mあたりのg数を表したもの

打ち込み本数・・・1インチ四方に縦糸×横糸がおられているかの本数

※デニールはどの織屋でも一緒ですが、打ち込み本数は織り加工する会社により打ち込み本数が異なります。

トロマット生地の使用例

トロマット生地の使用例をご紹介します。

横断幕、懸垂幕

1つ目は横断幕、懸垂幕です。

横断幕、懸垂幕はデパートや店舗、スポーツ大会などで使われる幕のことで、宣伝や応援のスローガンなどを印刷して使います。

タペストリー

2つ目はタペストリーです。

タペストリーは店舗の装飾や、イベントで展示物を紹介したり広告内容を印刷して使われる販促物です。

タペストリーは上部を固定して垂らす方法が一般的なので、カールしにくいトロマットにすることで長期間でもキレイに設置できます。

トロマット タペストリー

フラッグ

3つ目はフラッグです。

フラッグは商店街やデパートなどで、イベントの告知や宣伝をするための販促物です。

フラッグも垂らして設置することが多いため、トロマットがよく利用されています。

フラッグの形状は、四角以外にV字やRカットにすることもありますが、

インクジェット印刷用のトロマットであればほつれが出ることもありません。

ロールスクリーン

最後はロールスクリーンです。

ロールスクリーンは目隠しや日除けに使われています。

生地を上下に動かす動作が多いため、コシがあり、ほつれの出ないインクジェット印刷用のトロマットが適しています。

ロールスクリーンの生地は本体に収納される仕組みです。

ターポリンのように厚みのある生地では、長さによってすべて収納できない場合もあります。

一方で、昇華転写用のトロマットのように柔らかい生地では歪みの原因になります。

ロールスクリーンをスムーズに使うためには、インクジェット印刷用のトロマットの厚みや質感が適しているといえます。

トロマット ロールスクリーン

続いて、トロマット生地のお手入れ、保管についてみていきましょう。

トロマット生地のお手入れ、保管について

トロマットのお手入れや保管については、インクジェット印刷用と昇華転写用で異なります。

インクジェット印刷用からみていきましょう。

インクジェット印刷用の場合

インクジェット用トロマットは、生地の上にインクが乗っている状態です。

インクが剥げてしまうので、洗濯機やクリーニングの使用は避けます。

表面を雑巾などで拭くこともお勧めできないので、基本的に使用場所は屋内とし、汚れが付かないようにしましょう。

また一度付いた折りジワは元に戻らないので、保管の際は折りジワが付かないようにロール状にします。

つぎに昇華転写用です。

昇華転写用の場合

昇華転写用のトロマットは、生地にインクが染みこんでいる状態です。

洗濯機やクリーニングで洗うことも不可能ではありませんが、長く持たせるためには下記の方法がいいでしょう。

  1. 1.洗面器などに水やぬるま湯を溜めて、全体を優しく手洗いする。
    (中性洗剤を使用しても効果的です)
  2. 2.印刷面を内側にして、シワにならないように干す。
  3. 3.十分に乾いたら印刷面を内側にして折りたたむ。
  4. 4.直射日光の当たらない場所で保管。

昇華転写用は折りジワが付きにくいため、折りたたむことができます。
しかし、必ずしも折りジワができないわけではありません。

もし折りジワが出来てしまった場合は、当て布をして低温(80~120℃)でアイロンをかければ、綺麗な状態に戻ります。

トロマットは正しいお手入れと保管をすることで、長くキレイな状態を保つことができます。

ぜひ参考にしてみてください。

最後に注意点についてみていきましょう。

トロマット生地の注意点

トロマット生地の注意点を確認していきましょう。

インクジェット印刷用と昇華転写用がある

1つ目はインクジェット印刷用と昇華転写用があることです。

本記事の「トロマットのインクジェット印刷用、昇華転写用の違い」でも書きましたが、質感や性質が大きく異なるにも関わらず呼び方はどちらも「トロマット」になります。

使用するトロマット生地を間違えてしまえば再制作となり、必要以上のコスト・時間が必要です。

依頼する印刷会社がどちらのトロマットを販売しているか、あなたが依頼される側であれば、お客様はどちらのトロマットを希望しているのか事前に確認しましょう。

保管方法を確認する

2つ目は保管方法を確認することです。

前項でご説明したように、インクジェット印刷用と昇華転写用のトロマットは保管方法が異なります。

昇華転写用は折りジワが付きにくいので折りたためますが、インクジェット印刷用は折りジワが付かないようにロール状にします。

その際、印刷面は内側にして直射日光の当たらない場所で保管するようにしましょう。

防炎素材かどうか

トロマット生地には、防炎素材とそうでないものがあります。

屋内で使用する販促物の多くは防炎素材が必須となるので、使用するトロマット生地が防炎素材のものか確認が必要です。

防炎素材の場合は、防炎認定のシールも忘れずに貼りましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

トロマット生地はポリエステル100%の布素材でした。

トロマット生地には「インクジェット印刷用」と「昇華転写用」の2種類があって、質感や性能は全く異なるので注意が必要でしたね。

お手入れや保管方法もトロマットの種類によって異なるので、適した方法を取り入れることで長くキレイな状態が保てます。

よく比較される生地にはターポリン、ポンジ、トロピカルがあり、それぞれの特徴をいかして使い分けましょう。

トロマットは当社でも人気の生地です。

仕上がりの良さや施工性の高さなど、他の生地にはないメリットがあるので、ぜひ使ってみてください。

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