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耐久性抜群!失敗しない現場シートの選び方

現場シート メッシュターポリン

建築中の家やビルなどの工事現場でよく目にする現場シート。

あれはどのように作られているのでしょうか?

生地の種類は?

耐久性は?

 

そんな疑問のある現場シート発注担当者様に、「失敗しない現場シートの選び方」をご紹介します。

現場シートの選び方

現場シート 例

【現場シートとは】

現場シートは、建築シートや足場シート、養生幕などとも呼ばれていますが、すべて同じものです。

 

主に建築中の家やビルなどの足場に掲げられている建築会社などの広告幕が現場シートです。

【現場シートの生地】

現場シートの生地にはいくつか種類があります。

  • ターポリン
  • メッシュターポリン
  • トロマット
  • トロピカル

■ターポリン

ターポリンは、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維の織物を 塩ビ樹脂で挟み込んだ生地です。

 

■メッシュターポリン

メッシュターポリンは、ターポリンに小さい穴が空いたメッシュ状のターポリンです。

 

■トロマット・トロピカル

トロマットとトロピカルは、ポリエステル製の布で、塩ビ樹脂は使用されていません。

トロマットとトロピカルの違いは、端的に言えば生地の厚みの違いです。

トロマットの方がトロピカルより厚くて丈夫です。

 

注意:建築現場は法律上、防炎シートの使用が義務付けられていますので、いずれの生地でも防炎認定がとれていて、防炎シールが付くものを選びましょう。

ここで紹介している生地はどれも防炎認定済みのものを前提としています。

【現場シートの印刷方法】

現場シートは、ターポリンやメッシュターポリンなどの塩ビ樹脂の生地と、トロマットやトロピカルのようなポリエステル生地では印刷方法が違います。

 

■ターポリン・メッシュターポリンの印刷方法

インクジェット印刷・・・版が不要でフルカラー印刷が可能。色数に制限がなく、写真やグラデーションも綺麗に表現できます。少量向き。

インクは溶剤かUVインク。

 

シルク印刷・・・・・・・色数の分、版が必要。インクジェットで表現できない色など特色が得意。写真やグラデーションがデザインに入る場合は、色を分解してそれぞれ版をつくって印刷。色数が少ないものや数が多いものに向いています。

 

例えば、ベタ色3色の同一デザインを1000枚となると、通常はシルク印刷。

なぜなら、インクジェットで1000枚つくるより、全体的なコストが安くなるのと、製作時間が早くすむからです。

 

■トロマット・トロピカルの印刷方法

昇華転写・・・・インクジェットで一旦転写紙にプリントし、生地に転写させる印刷方法。

インクは分散染料。

※トロマットは昇華転写用とインクジェット用があります。

 今回ご紹介しているトロマットは昇華転写用です。

【現場シートの加工方法】

現場シートは、工事現場の足場の単管に取り付けられるように周囲をハトメ加工します。

ハトメの数は、通常450mmピッチですが、300mmピッチの場合もあります。

通常は周囲に補強ロープを入れてハトメがちぎれないように補強します。

【現場シートの耐久性と耐光性】

現場シートは、屋外で使用されますので、強風や紫外線に耐えられるようにある程度の耐久性を求められます。

 

■ターポリンの耐久性

生地が丈夫なうえ、インクも溶剤インクやUVインクを使用しますので、屋外で2~3年は色持ちします。

大きいサイズの現場シートの場合、風にあおられないように、風穴スリットを入れるケースがあります。

 

■メッシュターポリンの耐久性

生地に穴が空いているので、風を通しやすいですが、生地自体の耐久性はターポリンより劣ります。

デザインも透けますので、見栄え的にもターポリンが上です。

インクは、ターポリンと同じ溶剤インクかUVインクなので、紫外線での退色は変わりません。

 

■トロマットとトロピカルの耐久性

トロマットとトロピカルの耐久性は、ターポリンなどに比べたら劣ります。

最大のメリットは、ターポリン・メッシュターポリンと比べて軽いということです。

これは現場の作業性にかかわってくることで、職人によっては軽さを好む場合があります。

しかし、インクは分散染料ですので屋外で1~3か月しかもちません。

それらの理由から、短期使用向けといえます。

当然、トロマットの方がトロピカルより生地が厚いので、耐久性は優れています。

現場シートの生地別スペックをまとめます。

生地耐久性  インク耐光性 生地の重さ 
 ターポリン  ◎ 4~5年  ◎ 2~3年  ×(重い)
 メッシュターポリン  ○ 3~4年  ◎ 2~3年  △
 トロマット  △ 約1年  × 1~3か月  ○
 トロピカル  × 約半年   × 1~3か月  ◎

【現場シートのサイズ】

現場シートは、主に足場の単管に取り付けるので、サイズはおのずと取り付ける単管のピッチによります。

特に多いサイズは、1間2間と業界で言われる1800mm×3600mmです。

その他にも900mm×1800mmの小さいものや、ビルの工事現場だと、5400mm×5100mmなど大きいサイズもあります。

現場シート発注についての注意点

現場シート発注についての注意点イメージ

ネット上には、「激安価格」とか、「驚異の低価格」などと謳っているECサイトが多数あります。

しかし、安さには理由がありますので、注意が必要です。

他にも現場シートの発注に関しての注意点がありますのでご説明します。

【あまりの安さにはご注意を!】

先ほども述べましたが、安さには理由があります。

まず、生地の品質です。

 

■ターポリン・メッシュターポリン

現場シートで使われるターポリンやメッシュターポリンにも、いろいろな品質の違いがあります。

よくあるのが、「国産」か「海外品」かです。

一概に海外品が悪いというわけではありませんが、中には基布の量が少ないとか、塩ビ樹脂に入っている可塑剤が少ないなど、品質の悪いターポリンもあります。

基布や可塑剤が少ない分、価格は安くなります。

こういったターポリンは、冬など寒い時期になると硬くなり破けやすくなります。

 

国産品は、日本の四季に耐えられるように(夏の暑さ、冬の寒さ)つくられているので、1年以上使用する現場シートは国産の生地をオススメします。

 

■トロマット・トロピカル

いっぽう、トロマットやトロピカルのようなポリエステル製の生地でも、国産品、海外品で品質の違いは多少あります。

例えば、同じ「トロピカル」にしても糸の打ち込み数(糸の量)が、海外品は少ないなど、安いなりの理由があります。

これは、引裂き強度などの耐久性にも関わってきますので、屋外使用の現場シートではオススメできませんね。

 

■インクの品質

それからインクも、「メーカー純正品」と「非純正品(サードパーティーインク)」があります。

サードパーティーインクは、純正品よりも価格が安くなりますが、モノによっては耐光性が低いものもあります。

このようなインクの場合、短期間で色が褪せてしまう場合がありますのでご注意ください。

【色について信用できるか?】

 

 インクジェットの色は、CMYKの4色の掛け合わせで表現します。

しかも、出力機によって同じデータでも、色の出かたは千差万別。

なぜなら、プロファイル(出力機ごとに設定してあるインク吐出量)が違えば、インクも出力機のメーカーごとに色味が違うからです。

 

色見本や色指示がある場合、色の調整力は制作会社のオペレーターの腕次第となります。

 

価格が安いところは、まず色合わせをしないところもあります。

いわゆるデータ也(データ通り)というやつです。

そういった会社の場合、色調整費として別途請求される可能性もありますので、気をつけましょう。

 

会社のコーポレートカラーやタレントの顔の色などは、必ず色指示や色見本をつけましょう。また、色校もなるべく行ったほうがいいです。

そうしないと、とんでもない色で仕上がってくる場合があります。

【データについて困ったら】

現場シートのデータは、基本イラストレーターやフォトショップといったソフトでつくります。

デザインに精通していない方は、ワードやエクセルなどで入稿してくる場合がありますが、このようなデータではインクジェット印刷はできません。(機械が対応していないのです)

 

どうしてもデータがつくれない場合は、現場シートの制作会社に相談してみましょう。

【大量もので納期を間に合わせるには・・・】

例えば、数百枚や1000枚などのいわゆる「大量口」といわれる現場シートがあります。

しかも、納期があまりないなど・・・・これもよくある業界あるあるです。(笑)

この場合、色数にもよりますが、シルク印刷がオススメです。

 

インクジェットと違い、版をつくって刷るので断然早い場合があります。

インクコストも、インクジェットのインクよりも安いので価格も抑えられます。

 

またよくあるのが、タレントが入ったデザインの現場シートがあります。

これも大量にあると、シルクで4色分解した版で印刷したりしますが、タレントの色にこだわる場合(肌や髪の色、服の色など)は、インクジェットで出力したほうが早く、きれいに仕上がる場合があります。

 

この場合、納期を間に合わせるには、多数のインクジェット出力機を保有している会社を選びましょう。

まとめ

失敗しない現場シートのまとめです。

  • 生地は主にターポリン・メッシュターポリン・トロマット・トロピカルがある
  • 屋外長期はターポリン・メッシュターポリン
  • 軽さで選ぶならトロマット・トロピカル
  • 安さには理由がある
  • データはイラストレーターやフォトショップでつくる
  • 信頼できる会社を選ぶ

現場シートは、使い捨てのイメージがありますが、適正な生地と丁寧な扱いをすれば長くもちます。

環境にとってもなるべくゴミとして出さないよう、信頼できる会社に発注しましょう。

 

株式会社サインアーテックで制作する現場シートは、国産のターポリン・メッシュターポリンを使用しており、また昇華転写やシルク印刷についても、ご相談いただけます。

ベストな選択肢をご提案させていただきます。

お問い合わせはこちらまで→https://www.signartec.co.jp/contact/

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